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おいしい仕事?(9.5)【Side:K】

※(9)、(9.5)はネタバレが複数あります。しかも、本誌を読んでないと分からない表現が一部あります。それでもOKの方は、お進み下さい。内容を知りたくない方はコミック発売までもうしばらくお待ち下さい。













   おいしい仕事?(9.5)


今日から明後日まで「雪花」としての敦賀さんと同じ時間を過ごす。

朝、敦賀さんと合流して現場へ向かったのだけど何か変。不自然なほど視線が合うのだけどすぐ反らされてしまう。

(私、何か失敗した?)

何も思い当たらない。でも、私にはわからない「何か」かも。ぐるぐると頭の中で考えているうちに現場へ着いた。

天候の関係で屋外ロケがスタジオでの撮りに変更になり夕方には撮影終了の予定に……よし、今日は栄養たっぶりの料理を作って、ご飯の後に何が悪かったのか聞いてみよう。




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




休憩時間に珍しく敦賀さんから話しかけてきた。

「セツ。」

「なに?兄さん。」

「今日、仕事が終わったら出かける。お前も一緒だ。そのつもりでいろ。」

どこに出かけるの?今日は栄養たっぶりの食事を取ってもらうつもりなのに!

「えー、今日はホテルでゆっくりしようよ。」

「駄目だ、出かける。」

出かけるのは決定なのね?それなら一緒に行ってきちんと食事を取らせなきゃ。

「んー、もう、しょうがないわね。兄さん一人で出かけて迷子になったら困るからついて行くわ。」

「俺は、子供じゃないから迷子にはならん。」

「兄さんは、子供じゃないけど迷子になる!」

「ならん。」「なる!」

「なら「ほらほら、撮影始まるよ。」

「……いってくる。」

「うん、いってらっしゃい。」

なぜか休憩の度に「カイン」と、迷子になるか、ならないかの言い合いになり、周りの失笑を買いながら一日の撮影が終わってしまった。




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




ホテルに戻ると地下駐車場にミューズが専用車で待っていた。

車の中で「敦賀蓮」と「最上キョーコ」に戻り、敦賀さんの車でホテルを後にする。(いつ準備したのだろうか?)

「敦賀さん、どこへ行くんですか?」

行き先を聞いてみた。すると敦賀さんは行き先は言わず、曖昧な言葉で答えた。

「んー、着いたらわかるよ。」

それ以上聞けなかった…。

「わかりました…。」

話しかけても何か上の空で答える敦賀さん。…自然と会話が少なくなっていく。

でも、久しぶりに「最上キョーコ」として敦賀さんと過ごせる事にどこかホッとしていた。「雪花」の時の緊張感を感じなくていいからだろうか?

そう考えながら外の風景に目を向け瞬きをした。




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




目を開けると天井らしき物が見えた。敦賀さんの車の天井ってこんなに高かったっけ?

………えっ?ここ車の中じゃない?どこ?

カバッと起き上がり周りを見ると見覚えのある場所だった。敦賀さんのマンションのゲストルーム?出かける場所ってここ?もしかして私が寝てしまったから行き先変更したの?

時計を見ると午後10時過ぎ。慌ててゲストルームをでてリビングへ向かう。

リビングへ行くと敦賀さんがバスルームから出てきた所だった。

「ギャャャャャャャァァァァーー」

裸の敦賀さんを見て叫んでしゃがみ込み、顔を手で覆った。すると敦賀さんは、私の両肩に手を添え「どうした何があった」と聞いて来る。

「何があった」じゃないです。敦賀さん、裸です。

「……ふ………………。」

「えっ?何て言った?もう一度言って」

自分では発声したつもりなのに声になってなかった?

「…ふ…く、きて…くださ…い」

今度はちゃんと声が出たはず。なのに敦賀さんは裸のまま、私の両肩から手を離してくれない。段々体温が上昇していく気がする。

「つ、敦賀さん、服着て下さい。」

聞こえてるはずなのに何の意地悪?もう一度、今度ははっきり言う。

「敦賀さん、服着て下さい!」

「どうしたの?この前は平気だったじゃない?」

意外そうに言う敦賀さん。この前だって全然平気じゃありませんでした!!!

「こ、この前は『雪花』だったから…『カイン』の前でだけは、何とか平静を装えたんです!」

両手で顔を覆ったまま叫ぶように言うと頭をポンポンとなでられた。

「ごめんね、驚かせて。今、服着てくるからリビングで待ってて。」

敦賀さんの言葉にコクンと頷くと敦賀さんは離れていった。ホッとしてリビングのソファーに座り気がついた。裸体観察の絶好のチャンスだった事に。

……無理、無理だわ。敦賀さんの裸体を凝視するなんて…諦めよう。

寝室からリビングに戻って来た敦賀さんに叫んでしまった事を謝る。

「つ、敦賀さん、すみません急に叫んだりして。」

「こっちこそごめんね。起きたら別の場所で驚いたでしょ?今日、例のドラマが放送されるんだけど、ここで一緒に見ようと思ってね。」

「そうでしたか…」

よかった。確かに違う場所で目が覚めて驚いたけど、目的地がここで。私が寝てしまった為に予定変更した訳じゃなかったんだ。あっ、でも車の中で寝てしまった事、謝ってない。何て言おうか考えていると敦賀さんにお風呂を進められた。

「ドラマが始まるまで時間があるからお風呂入っておいで。着替えはジェリーさんに用意してもらったから。」

紙袋を渡され敦賀さんが色々準備していた事に驚く。

「『最上さん』仕様でと頼んだから過激な服じゃないと思うけど入る前に確認して。もしもの時は俺のパジャマでも貸すから。」

敦賀さんの言葉に顔が赤くなる自分を自覚していると、背中を押されバスルームへ誘導された。




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




ドラマならホテルのテレビで見ても同じなのに、どうして敦賀さんのマンションで見るんだろう?不思議に思いながらお風呂に入った。

バスルームからリビングへ行き、敦賀さんの顔を見たら夕食を食べてない事に気がついた。今日は栄養たっぷりの食事を取ってもらうつもりだったのに。

急いで食料の買い出しに行こうとしたら敦賀さんに止められた。

「君がお風呂に入っている間にピザとサラダを注文したよ。たまにはこういうのもいいだろう?もうすぐ届くはずだから…」

敦賀さんから説明されてる最中にピザが届き、二人で飲み物や取り皿などを準備してリビングへ。

…敦賀さんのマンションに行くってわかっていたら、私が栄養たっぷりの料理を作るんだったのに。何で寝てしまったの!私の馬鹿。

「いただきます」を言って雑談しながら食べ進めているとドラマが始まった。

最初にチャイムが鳴り敦賀さんが面倒臭そうに玄関に向かう。玄関のドアが開いて驚いた。貴島さんと私がいる。

えっ?なんで?確かアイドルの女の子が出てくるはずでしょ?私は料理のシーンだけの出演で顔は映らないはず…。

話は進んで行くのに一向にアイドルの女の子は出て来ない。テレビ画面の中では私がコーヒーを入れたり、料理を作ったりしている。顔も体全体もしっかり映しだされて……。

ただ、ただ、テレビ画面を見ているとシステムキッチンのCMが流れ、敦賀さん、貴島さん、そして私の映像がナレーション付きで流れた。えっ?これなに?ドラマ映像の転用?

「最上さん、最上さん?」

敦賀さんの声が聞こえてきて自分が呼ばれている事に気付く。その私に敦賀さんは説明を始めた。

「驚いた?今日まで放送の事、黙っていてごめんね。最上さんで撮影した方を放送する事が決まったのが3日前でね、どう伝えようか迷っていた。本当にごめん。」

頭を下げて謝る敦賀さんに驚き、顔と手を横に振りながら「ビックリしただけで、怒ったりしていません。謝らないで下さい。」と言った。

「現場でも言ったけど、撮り直しが必要な部分だけ使うつもりで君に頼んだ。ところが、このドラマ自体、アドリブの部分が多いだろ?それで撮影した二つの映像を編集するのは止めて別々に編集する事にした。

それをスポンサーに見せたら、君の方が採用。その時、調理の手際の良さにスポンサーが惚れ込んで、CMに起用したいと申し出たそうだよ。」

自分が採用された訳はわかったけど…。

「楽しみながら仕事をして、放送までしてもらうなんて……」

「それでいいんじゃないかな?君が料理を作ってる場面は、こっちも楽しくなって君の料理を食べたくなったし、スポンサーもそういう所に目を着けたんだと思う。

それから、新開監督はこのドラマが終わるまでに最低1回は君を出演させるつもりらしいから、そのつもりでね。」

「はい。………へっ…えーーーー」

思わず返事をしてしまった私に「はい。」って言ったからね、監督に伝えとくよと敦賀さんは言った。

「でも」、「あの」、「良いんでしょうか?」と反論?しようとする私は敦賀さんに懇々と説き伏せられた。

日付が変わってから大分たっているし、明日も早朝からBJのロケが予定されているからと敦賀さんに言われ二人で食べた物の片付けをして就寝する事に。

ゲストルームに向かう私に、「おやすみ」と敦賀さんが言い、私も「おやすみなさい」と挨拶を返してゲストルームのドアを閉めた。

ベッドに横になり、驚きがいっぱいの一日が終わった事にホッとして――。

…すぐ隣のベットに誰もいない事を寂しく感じながら眼を閉じた。





……………………………………


最終話に息詰まり、こんな物を……。しかも姑息に(9.5)

最終話何とか出来上がってますのでこの後すぐ更新しますね。

もしかしたら文字数の関係で2話に分けるかもしれません。
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