FC2ブログ
   
01
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
   

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

AND I LOVE YOU




   AND I LOVE YOU


カチャ。

あれ?キョーコが来ているはずなのに明かりがついてない…寝てるのか?と思いつつリビングに足を進めると、暗闇の中にキョーコがいた。

ドアの開閉音や俺の足音が聞こえてないのか、床に敷いたラグの上、放心状態でソファーに寄り掛かっている。

何かあったのかと焦りながら明かりをつけ、駆け寄って肩に手を掛け、声をかける。

「キョーコ、どうした、何かあった?」

声を掛けた時に初めて俺に気がついたようで、大きく眼を見開いて体をビクッと揺らす。

「あっ…敦賀さん。お帰りなさい、す、すみません、すぐ食事の支度しますね。」

立ち上がろうとするキョーコの腕を掴み再びラグの上に座らせ、肩を掴み顔をのぞき込む。

「食事は後でもいいから。今は君の事が優先だ、何があった?話して。」

目線を合わせないままキョーコが答える。

「な、何でもないです。ただ今日の仕事がハードで、疲れて少し休んでいただけです。」

私は俯いたまま、ごまかすように答えた。

「君の様子は、なんでもい状態じゃないよ。」

私の中の感情を、なんて話しをしたらいいんだろう?

今、持ってる感情は私が勝手に生み出した物。それを敦賀さんに説明?

…もごもごと考えていたら、後ろからフワッと抱きしめられて、ラグの上にコロンと横倒しの体制になった。

「こうすれば、俺の顔見ないで話しができるでしょう。キョーコが話せるタイミングになったら話して。」

優しくささやく、敦賀さん。私の気持ちわかるの?

……上手く言えないかもしれないけど…正直な気持ちを話そう。

「…今日、新曲のPV撮影があったんです。…曲を流しながら撮影したんですが、何度も曲を聴いてるうちに、自分自身に起こった出来事のように思えてきてしまって。……いろんな感情が心の中でぐるぐる回っているんです。」

「いろんな感情?」

「…今、自分がとても幸せ、という事を実感しました。辛い事、悲しい事、いろんな事があった私を、受け止めて好きだと言ってくれた敦賀さんと一緒にいられる。それが、すごく幸せなんです。…つぎに………」

「…つぎは?」

「……つぎ…は…この幸せが、私からさってしまうかも…と…思うと……、とても…怖いんです。」

「…今日のPVの詩は、違う世界に逝ってしまった人との事を書いた詩(うた)だったのですが…何回も、繰り返し流れているのを聴いているうちに……、自分と…敦賀さんの事に思えて来て………」

「……そう。」

やっぱり、上手く話せない……こんな事を勝手に考えてるなんて…最低…よね…。

「…………。」

「……ねえ、キョーコ、俺の話しを聞いて。」

そう言って敦賀さんが話し始める。

「俺はね、キョーコに好きだと告白するよりかなり前から君の事が好きだったんだ。…多分、社さんの代マネをしてもらった時には君を好きになり始めてたと思う。

でも自覚がなかったから、勝手に嫉妬して君を怖がらせもした。それからいろんな事があって君に好きだと告白して、君は俺を受け入れてくれた。その時は、天にも昇る気持ちだったよ。

そして今、君と同じ時間を過ごせて、とても幸せで、君と離れるなんて考えられないし、そんな怖い事考えたくもない。」

「……敦賀…さん…も…です…か?」

「うん。君に関しては、君が思っているよりずっと臆病なんだよ、俺は。」

いつも自信たっぷりで、何でもこなしてしまう敦賀さんが?

「…お、臆病?…敦賀さん…が…」

そんなに以外そうに言わなくても…少しだけ抱きしめる腕に力を込めて、話を続ける。

「キョーコと恋人になって、手をつないで、抱きしめて、キスをして、が今の俺達の関係。でも俺はそれ以上の関係になりたいと思ってる。」

「…………。」

「……あのね、キョーコ。そんなに真っ赤なって体をカチカチにしなくても、今すぐ襲ったりしないよ。」

「か、顔が見えないのに真っ赤ってどうしてわかるんですか?!」

「首と耳が真っ赤だから顔も赤いかな?と、思って。」

体全体が真っ赤なのか、体温の上がったキョーコを、「ぎゅう」と強く抱きしめて話しを続ける。

「近い将来にプロポーズして、婚約して、結婚して、キョーコに俺の子供産んでもらって、二人で子育てして、時々喧嘩もして、ずっと、ずっと君と時を過ごしていきたい。幸せも、喜びも、悲しみも全てを君と分かち合いたい。」

敦賀さんの話しを聞いているうちに、自然に…涙が、涙が溢れ出てきて止まらない。でも、この涙は今まで流して来た涙とは違う「嬉しい涙」。

敦賀さんが私と同じ気持ちで…私の事を大切に思ってくれて。

私も敦賀さんに…伝えたい、この思いを…。

「私も…私も、ずっと、ずっと、一緒にいたいです。敦賀さんと一緒に色んな事を経験して…全てを分かち合いたいです。」

キョーコの言葉が嬉しくて、抱き起こし、涙が流れる眦にキスをする。そしてこう言った。

「とりあえず、二人で食事を作って食べる幸せから実行してみない?」

すると、キョーコはふわりと笑って答えた。

「そうですね、早速実行しましょう。…幸せって、こんなに近くに…たくさんありますね。」

「そうだね。考えてみると身近にたくさんあるね。」

そう言って二人で手をつないでキッチンへ向かった。





――――キョーコ。

君は今を幸せと言った、だがそれは違う。

たくさんの辛い事や悲しい事を乗り越えて、君は、やっと「幸せの扉」の前に辿り着いた。そんな君を俺は全身全霊を懸けて護ると誓うよ。


さあ、その扉を開いて二人で歩んで行こう…永遠に。






‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


最初はタイトルと同じ曲をイメージしたのですが‥全然違う物になりました。

曲を知ってる方はごめんなさい。別物だから怒らないで下さい。

聞いてみたい方は検索すれば簡単に出てくると思います。有名な2人組(昔は3人だった)の作品で短い曲です。

↑この紹介、載せて大丈夫かな?



スポンサーサイト
Secret

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。