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あるカップルの日常




   あるカップルの日常


想い人と心を通じ合わせて数ヶ月、この世の春を楽しんでいる蓮。今日も自宅マンションで夜からの貴重なオフをキョーコと過ごしていた。

キョーコ手料理を食べ、食後のコーヒーを飲み、最後にキョーコを食べたい所だが、明日、キョーコが早朝ロケの為、ぐっと我慢し車で送って行く。

お互い仕事があるので無理とはわかっていても、もっと一緒に過ごしたいと言う思いは強くなる一方だった。




     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




それから一週間後。

その日は東京郊外で、朝から夕方までドラマロケだった。休憩中、社さんがスケジュールの変更の説明をはじめる。

「蓮。今日の夕方から予定していた、雑誌の取材とそれに添える写真の撮影は、三日後に延期になったからな。その後のドラマのスタジオでの録りも、予定より先録り出来てるから無しになった。今日は4時にはあがれるぞ。」

にこにこ嬉しそうに言う。

スケジュール調整=ハードスケジュールになる=キョーコと会える時間が短くなる。という事になるのに。…ハァ。

「なぜ、そんなに嬉しそうなんですか?社さん。今日は早く終われるかもしれませんが、明日以降、調整でハードスケジュールになってしまうじゃないですか。」

「嬉しくないのか?蓮。」

「そうですね、あまり嬉しくはないですね!」

少し強い口調で社さんに返答する。すると、社さんがしょんぼりしながら言う。

「そうか、すまなかった。蓮の為にスケジュール調整したつもりだったが、もう一度やり直すよ。」

しまった、自分の都合だけ考えて社さんに八つ当たりしてしまった。すぐに訂正して謝らないと!社さんはすでに手袋をして電話をかけようとしている。

「や、社さ「あ、キョーコちゃん、今、伝えた蓮のオフの事なんだけど、今日、蓮のマンション」

「ぶちっ!」社さんから携帯を取り上げて、電源を切る。

「社さん!俺のスケジュール変更で、なぜキョーコに電話を?それに俺のマンションって何ですか!!」

「あ、ああ、今、各所に連絡が終わった所で、まだ説明してなかったな。

A社の仕事でいつもお前を撮ってくれてる佐田さん知ってるだろ?今朝、海外撮影から戻って来る予定だったんだが、飛行機が故障で飛ばず、直行便がなくて今日中には戻って来れないそうだ。

それで変更日を相談していたんだが、ちょうど三日後にA社のファッション誌の撮影があって、今日の取材を同じ日にずらす事が出来たんだ。

どちらも佐田さんが撮影するし、取材の方も事前に質問の項目をFAXで送ってくれる事になってるよ。」

「えっ?それじゃ…」

「ああ、今日は早く上がれて、三日後もほぼ変更なしだ。」

ああ、俺は馬鹿だ。社さんはいつもキョーコと会える時間を作ってくれているのに、一時の感情で八つ当たりするなんて。反省して頭を深く下げて謝まる。

「社さん、すみませんでした。説明も聞かず……」

「いいって。俺も先に説明すればよかったんだが、急なオフが取れてもキョーコちゃんに会えないと意味ないだろ、お前は。だから今日夕方からうマンションに行けるかキョーコちゃんに確認入れた所だったんだ。」

「キョーコのスケジュールまで確認してくれてありがとうございます。」

心から感謝の言葉がでて来て、キョーコに会える喜びで一杯になる。現金だな俺は…。

「最近はキョーコちゃんも忙しくなってきて、なかなかオフが合わせられないからな。今日は二人でゆっくり過ごせ。おっと、そういえばこの近くに変わったケーキを売ってる店があるそうだぞ、帰りに寄ってみるか?」

「社さん?ケーキ屋までリサーチしたんですか?」

「あはは。さすがにケーキ屋まではリサーチしてないよ。今日のメイクさんがこの辺りの出身で、その子が教えてくれたんだよ。」

「そうでしたか、じゃあ帰りに寄ってみます。」

「おお、そうしろ、俺はロケバスで帰るから、お前は直接帰れ。」

「えっ?送っていきますよ」

「いや、俺は事務所に取材内容のFAXを取りに行くよ。松島主任に顔を出すよう言われてるしな。」

「じゃあ事務所の方に送ります。」

「蓮、俺の事は気にするな早く帰れる日は帰れ、いいな!」

「すみません、じゃあ今日はお言葉に甘えさせていただきます。」




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




ロケが終わり、社さんの教えてくれた店のケーキを買って、キョーコの待つ自宅マンションへ急いで帰ると、お帰りなさいと笑顔で彼女が迎えてくれる。

ああ、俺は幸せだな。なんとかオフの時間をつくってくれようと奔走してくれる社さん。そのオフに合わせて俺のマンションまで来てくれるキョーコ。

今日は社さんの言う通り、キョーコとの時間を楽しもう。

早い夕食をすませ、彼女が出演しているバラエティー番組を見たり、演技論に花を咲かせたりしている内に時間はあっと言う間に過ぎていった。

夜も遅くなり、せっかく俺が買って来てくれたからとケーキを食べる事に。

コーヒーを入れてからケーキの説明をし始めると、彼女の瞳がキラキラと輝き出した。彼女の好みにピッタリのケーキだから当たり前と言えば当たり前なのだが……。

「この生クリームのケーキがホワイトスノーで白雪姫をイメージした物で、こっちの二つがヘンゼルとグレーテルのイメージらしいよ。」

「素敵、素敵です。敦賀さん。このホワイトスノー生クリームの上に林檎の飴細工が飾ってあります。あっ、こっちのヘンゼルとグレーテルは小さいビスケットを使ってお菓子の家を作ってあり‥‥ん?もう一つのはチョコケーキ?」

両手を胸の前で合わせ、星がとんでいそうな瞳のキョーコにクラッとしながら説明を続ける。

「ビスケットケーキの方は中がフルーツケーキで、お菓子の家のイメージ。チョコケーキの方が魔女のイメージ、ほら、形が魔女の帽子になってるだろう。」

「本当です、よく見ると帽子のつばの部分に箒が飾ってあります。このケーキみんな小ぶりなのに細工が細かいですね、食べるのが勿体ないです。」

味も美味しいと評判らしいから食べてと、進めるるとようやく食べ始めた。

「このまま飾っておきたいですけど、味は食べてみないとわからないので食べるしかないですね。勿体ないけど‥いただきます。」

「甘味も押さえめで美味しいです。」

そう言って俺にも進めてくれたので、一口だけ食べてみると、評判通りの美味しいケーキだった。

一口、一口、口に頬張りながら、美味しさの解説やしたり、形を崩すのが勿体ないと、言いながら食べていく。

最後の一口を食べ終わって、「ちょっと食べ過ぎちゃいました、食後の運転が必要です。」と言うキョーコに「そう?少しくらい食べ過ぎた方がいいんじゃない?キョーコは細いから」と返した。

すると「少しくらい食べ過ぎた方がいいのは敦賀さんの方です!」と言われてしまい、二人で顔を見合わせ笑った。




      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




二人で後片付けをした後、夜の時間を正しく有効に使う為、キョーコに擦り寄り腰に手を回す。

「ちょっと待って下さい。明日、仕事があるので今日は帰ります。」

そう言うキョーコに、にっこり笑って答える。

「知ってるよ。明日の仕事は夕方からに変更になって、昼過ぎにここを出れば大丈夫なんだよね。」

「な、なんで知ってるんですか?!朝から夕方に変更になったの敦賀さんが帰って来る5分前なのに。」

顔を引き攣らせながら話すキョーコに笑みを深めながら言う。

「もつべきものは優秀なマネージャーだね!キョーコ。」

「や、や、社さんからの情報ですか?!」

優秀すぎます、社さん!仕事熱心も程々にして下さい。そして椹さん、人のスケジュールを勝手に教えないで下さい。と、普段は感謝している二人に毒をはく、キョーコ。

「うん、そう。じゃあ行こうか。」

「わ、私、もう少し『ここで』話しをしたいです。」

ふっ。まだ無駄な抵抗をする気だな。

「大丈夫。ベッドの上でも話しは出来るし、ベッドの上ででなきゃ俺の事『蓮』って呼んでくれないだろ。」

「よ、よ呼べます!ここで!!『れ、蓮』ほら呼べたでしょう!!!」

「ありがとうキョーコ、うれしいよ『蓮』と呼んでくれて。でも、俺は、今、もっと甘い声で呼んで欲しいんだ。キョーコがたくさん甘い声を出せる場所に移動するだけだよ。それに食後の運動にピッタリだし。ケーキはほとんど全部キョーコが食べたから、俺はキョーコを食べたい。」

「わ、私は、食べ物じゃありません!!」

「くすっ。食べ物じゃないのはわかっているよ。」

「あっ、俺とした事が。せっかくお伽話のケーキ食べたんだから、お姫様だっこだよね。」

そう言うと、キョーコに反論を許さず、ヒョイと抱きかかえキングサイズのベッドが待ち構える寝室へ消えて行った。




その閉じられたドアの向こうでキョーコは、魔女ではなく、夜の帝王化した大魔王に、全身余す所なく食べられる事になった…………。





……………………………
前半を書いて、真ん中が浮かばず、後半を先に書いたら話が通じなくなったので、後半に合わせて前半、中盤、と考えたら何が、何だかに。繋ぎ目が、見える…。

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